2015年3月3日
植物工場の光源に有機ELを活用する研究が始まっている
有機EL照明は植物の生育に効果的な光が与えら、光源コストを削減できる
有機EL照明は波長の調整が容易で、植物の生育に効果的な光が与えられると話す
社長の城戸淳二教授は、有機EL研究の第一人者である。
山形大発ベンチャー企業の「ベジア」は、山形大学教授らによって設立された会社である。
同社では、有機ELの有用性を証明するための研究が進められている。
その取り組みとして、植物工場での実地研究である。
同社取締役の鹿野淳教授は、温度と湿度を含めた空調コントロールシステムを構築し、
有機EL照明、有機太陽電池と組み合わせ、高効率生産の植物工場のモデル開発を目指す。
車載バッテリーを太陽光発電で蓄電池として利用し、LEDヘッドライトを光源に、
暗室で植物を育てる実験では、葉物野菜を中心に品質や収量など基礎的なデータ収集に努めている。
その研究結果の先に、安価な農業機材としての導入の可能性が秘められていると語られている。
有機ELでの生育へと至った経緯として、植物工場の課題の一つ、光源コストにある。
発光ダイオードは蛍光灯に比べて初期投資が大きく、有機EL照明は電気代を蛍光灯の3分の1から4分の1に抑えられるという。
高い生産コストは「有機ELを大規模工場への導入などで量産化されれば下げられる」と説明している。
実験結果を精査し、実用の可能性を見いだせれば、労力と投資コストの軽減という面で農業に貢献ができる期待される。
生産者ともタイアップしながら、実用化の道を探りたいと意気込みを語った。
植物工場の光源に有機ELを活用する研究は、農業の未来に大きな影響を与える期待が込められている。
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